中国生日記4

2月14日(女の子むけ)

中国最後の日。目覚めが異常によかったです。これは間違いなく昨日のヘビの影響でしょうね。目が爛爛としたまま、朝食をすませましたが、どうも彼女の調子がおかしいのです。気持ち悪いとのこと。やっぱり、ヘビやハトが、お腹に悪さをしたのでしょうか。かなり心配なので、本日は部屋でまったりすることにしました。
さて、この中国旅行では、コリン性蕁麻疹は一切発症しませんでした。痒くなる程度です。そして、アトピー性皮膚炎のほうも、まったく平気です。シャワーや洗顔後に、つっぱるような感じが無いのです。恐らく、水道水の残留塩素が少ないのが原因かと思います。彼女の髪の調子もとってもよろしかったし。これを書いている、帰国数日後は、残念ながらコリンも発症するし、洗顔後もひりひりします。水が合う、といったところでしょうか。永住だって、あながち荒唐無稽な考えでは無いと思わせてしまう事実でした。で、google先輩にいろいろ聞いてみました。中国の水道(都市部)でも当然のごとく塩素による殺菌が行われていますが、管を下る過程で、大腸菌類などに消費され、蛇口にくるころには、「残留した」塩素は少なくなっているそうです(重慶による検査)。取水、配管を含めた上水設備があまりよくない分、結果論として少なくなっているんでしょうね。ちなみに、欧州では、残留塩素が残らないような規制もされているようですが、そもそもの設備や環境がよいため、塩素が消費されてしまう大腸菌類の混入が少ないのでしょうか。あと、軟水、硬水、という水の種類上の問題もありそうですね。あと、訪れた杭州の水源は黄山水系に属すそうで、全国でも水質が非常によいらしい。
彼女は、クルマが迎えにくるまで復活しませんでした。かわいそう。
クルマに乗って空港に向かいます。乗ってびっくり、知らない人が2人もいます。そういえば、タイのタクシーに乗ったときも、奥さんを途中から載せてもいいか?と聞かれたことがあったっけ。まあいいです。で、空港着。簫山空港は、春節休みからのUターンラッシュで、国内便の設備はとても混んでいました。国際便は、日本人観光客、ビジネスマンがちらほらいる程度。免税店でお土産の高級タバコなどを買い込み、まだあと1時間30以上も余っています。喫茶店でビールをテイクアウトし、彼女が買ってくれたクロワッサンとで昼食です。
雨の空港はさびしいものです。たった4日間ながら堪能できた中国とのお別れを惜しみつつ、虚ろにグレーで広い滑走路を眺めていました。この旅における中国は、濃いグレーのイメージでした。廃墟も新しいビルも、お寺、スラム、巨大ホテル、工場までも、何かしらの丸くて大きいグレーの粒子が降り注いでいるような具合です。赤や金が虚勢に見えるのは、そのグレーの粒子が関係するのではないかと、思います。
また、暖かい時期に訪れて、違う色を見てみたいものです。再見。



2月14日(男の子むけ)

いつもどおり、朝から天気が悪い。それに加えて、彼女の調子も悪いということで、軽く朝食を済ませたあとは、ホテルの部屋で出立までの時間をつぶすことにした。
panasonic製のテレビを見る。チャンネルは電話の配列で0〜9まで。この組み合わせで最大99チャンネル見られるというわけですな。実際のチャンネルを、「送り」で見てみると最初は1、最後が30(NHKの国際チャンネル)だった。その間には15個弱のチャンネルがあり、番組の内容は、歌番組、ドラマの再放送、ニュース番組、バラエティなどなど、日本とあまり変わらない。韓流もしっかりきているようで、ヨンさまとかもいた。CMは、アメガムラーメン系と、薬、携帯電話が多い。CMの完成度が高いのは、クルマと化粧品系。そのほかは、見ていてもつらいものが多いし、15秒枠とは限らない。とても短いものもあった。
やがて迎えのクルマがやってきた。紅旗の今度はリムジン。国産かな? トロトロ走るパサートなどをぶっ飛ばす。高速道路の両側には、狭い土地に建ぺい率無視で5階、6階と立てた建物が目立つ。彼女いわく、金持ちの農民の家だそうだ。だが、ほとんどの建物がそれであり、しかも、とんがり屋根の観音開きの窓など、デザインは偽ヨーロッパ的。正直いって気持ち悪い。そういえば着陸時にも、田畑に散らばるこの偽ヨーロッパ家には、東武ワールドスクエアの建物を、すべて積み木で作ったような薄ら寒い印象を受けたっけ。
あっという間に空港へついてしまった。あっけないもの。
チェックイン後は待合ロビーに戻れないそうで、この酷な作りに憤慨しつつ、彼女とわかれる。出国手続きを済ませ、出発ロビーへ。
そこで、西湖ビールという地元のビールを2本買い、パンとの昼食をとる。この西湖ビール、3.6%のアルコールで、軽いのみ口のビール。なかなかおいしい。
さて、まもなく帰国便に乗ってサヨナラだ。最後に、中国ではいろいろなニオイを感じたことを書いておきたい。リムジンであってもクルマはタバコと泥がかわいたようなニオイがする。露天周辺では、豆腐や肉の香り。漢方屋さんは、当然そのニオイが周りにしている。それぞれに、主体性を持っていて、言うなれば、バスの中で肩と肘をいからせて、奥までいこうとするオッシャンのよう。副産物としてのニオイではなく、ニオイそのものが主張している感じだった。ちなみに、町全体に漂う流れがあったとすれば、クルマやバイクのマフラーにくっついている油ススのニオイ。そういえば、トイレがキレイだったことはついぞ無かったな。
タキシングに向かうボーイング767を、シャモジの男が最敬礼で見送っているのを見て、やけに礼儀正しいなぁと思ったのもつかの間、ジェットの排気が、路面の水をすごい勢いで巻き上げ、フェンス向こうのクルマにぶっかけているを発見。そのギャップに笑っていたら、搭乗の時間に。。
ありがとう。さよなら。